2015.04.16-2015.04.30
ACADEMIA
IMTカレッジでは、特別展示『黄金郷を彷徨う――アンデス考古学の半世紀』の関連イベントとして、連続講演会を開催いたします。1958年に東京大学が調査団を組織してより、日本人の考古学研究はアンデス文明の特徴を解明する上で大きく貢献してきました。この講演会では世代の異なるアンデス調査団のメンバーが、その活動の発端から最新の研究動向まで、現場の視点からアンデス考古学を語ります。
4月16日(木)18:00-19:00
「アンデス考古学の現場から」
講師:鶴見英成(東京大学総合研究博物館助教)
ペルーでは考古学の黎明期から外国人研究者が重要な役割を果たしてきたという経緯があり、現在でも他国からの調査団が数多く受け容れられています。東京大学が調査団を組織して半世紀余り、現在では若手を含む多くの日本人がペルー各地でそれぞれ調査団を率いる状況となりました。発掘調査のみならず、遺跡を探す広域踏査、先端的な技法を駆使した遺物分析など、現在進行形のさまざまな研究展開を紹介します。
4月24日(金)18:00-19:00
「アンデス考古学事始――コトシュの発掘」
講師:大貫良夫(東京大学名誉教授/クントゥル・ワシ博物館館長/野外民族博物館リトルワールド館長/天野博物館友の会会長)
日本人のアンデス研究は、東京大学の泉靖一先生と、ペルー在住の実業家である天野芳太郎氏との出会いに端を発しています。その出会いはどんなものだったのでしょうか。日本人による最初の大発掘となった1960年代のコトシュ遺跡での成果と、その意義は何なのでしょうか。キャンプでの生活、地元社会との交流やあつれきなどのエピソードも加えて紹介します。
4月30日(木)18:00-19:00
「アンデス調査団の再開からクントゥル・ワシ遺跡の発掘へ」
講師:加藤泰建(埼玉大学名誉教授)
50年余にわたる日本のアンデス考古学調査の歴史はすべてが順調に進んだわけではありません。1960年代にコトシュ遺跡の発掘で大きな成果をあげた泉靖一先生が1970年に50代の若さで急逝されました。その後しばらく東京大学によるアンデスの発掘調査は休止状態となります。リーダーを失った調査団がいかにして再建され、その後のクントゥル・ワシ遺跡調査へと発展していったのかをお話しします。
開場/17:30
会場/インターメディアテク2階「ACADEMIA(レクチャーシアター)」
参加費/無料 ※事前予約不要
定員/各回48名(先着順)※ 席に限りがありますので予めご了承ください。